外貨での送金に特化したサービスのWise(旧:TransferWise)を使う方法で、2020年に海外証券会社の口座開設をしたときから何度か使用してきました。

状況がかなり変わったので再度送金にかかる手数料について考えていきます。以前は、比較的シンプルな送金手段だと思っていたのですが、最近はRevolutのほうがシンプルで有利な状況が多いように思います。
Wiseへの送金方法
Wiseは、マルチカレンシーで使えるサービスです。競合サービスのRevolutと異なり、クレジットカードやデビットカードでの即時入金はできませんが、振込に限りますが幅広い通貨での入金が可能です。
- JPY:日本円
- AUD:オーストラリア・ドル
- CAD:カナダ・ドル
- EUR:ユーロ
- GBP:イギリス・ポンド
- HUF:ハンガリー・フォリント
- NZD:ニュージーランド・ドル
- RON:ルーマニア・レウ
- SGD:シンガポール・ドル
- USD:アメリカ・ドル、米ドル
このうち、USD(米ドル)を電信送金(SWIFT)で受け取る時のみ、受け取り手数料が4.14USDかかります。他の通貨は受け取り手数料はかかりません。
保有できる通貨、送金できる通貨は他にもあり50通貨以上あるそうです。

Wiseでの両替
Wiseでは、送金時に両替することも、両替して保有している通貨を送金することもできますが、混ぜて一度に送ることはできないようです。
20万円を米ドルに両替するためには、1410円の手数料がかかります。
Wiseからの送金
保有する外貨を送ることも、両替しつつ送金することもできます。
保有通貨を外貨送金する場合、少しだけ安くなるようです。ただし、為替差益計算時に送金手数料を含めなくなる可能性があるので、差額によっては日本円から直接送金するほうが便利です。
記事執筆時レートで日本円約20万円を米ドルで送金するには、トータルで1578円かかります。
レートが刻々と変わるため正確にはちょっと違いますが、米ドルから米ドルの送金が170円くらいなら、両替してから後で送金する方が安くなる計算になります。
とりあえず表示されるのは、米ドル間の送金(銀行間取引:ACH)でかかる手数料が約6ドルで800円近いので、明らかに不利に見える表示です。ACH以外にも、SWIFT送金やデビットカードも選べますが、手数料はもっと高いです。
ただ、これは「他の銀行からACHで入金し、さらにWiseで送金する場合」の手数料ですので、両替した残高を送金する場合は若干違います。
最後の「Your balance」を選ぶと、
合計0.39USDで送金できるようになるので、両替しつつ送金するより若干安くなります。米ドル残高があれば、デフォルトでこちらが表示されているかもしれませんが不明です。
金融機関とWiseの連携
煩雑な手続きをしなくても、Wiseと提携している証券口座だと簡単に送金できます。
Interactive Brokers証券も2023年4月から提携したようです。
簡単に送金はできますが、手数料が減額される雰囲気ではないようですので、送金金額によっては他の方法の方が安くなると思います。ただ、Interactive Brokersの場合、非常にスピーディーに送金できるようなので、海外証券会社であってもほぼリアルタイムで入金可能なのは強みです。
Tiger Brokers証券はシンガポール国外からはWiseでしか入金できないので、他の方法の選択肢はありません。上記の送金例は米ドルですが、シンガポールドルのような他の通貨だと差が広がっているように見えるので、両替してから送金する方がいいかもしれません。
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