FXをやり始めようと思います。
FXといえば、「ハイリスク」「破産する」といった怖い話もある一方、リターンがとても大きくできる可能性もあります。
自分でエントリーとエグジットと決めて取引する裁量取引も少しやってみますが、アルゴリズムよる自動取引を主軸にしていこうと思います。
とりえあず、いくつか方針を決めて、また後で振り返って修正していきます。
FX取引全体
- とりあえず黒字を目標に
- 通年100万円の損失がでた時点で、方針転換もしくは撤退を検討する
- 税金が支払えない問題は何としても避ける
- 意味なくポジションをホールドし続けない
- 教材、機材はケチらない
黒字を目標に通年赤字100万円以下
大きく増やそうと欲を出した瞬間に破綻してしまうという噂のFXです。
年間100万円までの赤字は補填・追加投資を行いますが、不幸にもそれ以上になってしまったら2024年のリアル口座取引は終了し、デモ口座を続けるか、やめてしまうかを検討します。
ただ、損失額を限定するのは業者の裁量で、最悪建玉分の半分程度の損失を被る可能性を否定はできません。(例:2015年1月15日スイスフランショック)
ドル円を50万通貨取引していた場合、1ドル150円とすると、150 × 50万=7500万円で最悪時3750万円の赤字を被った事例があるのです。
このような事態を除くと、通年100万円の損失までという目標は達成できそうです。
税金が支払えない可能性を排除する
日本では、税金は1月から12月の期間に得た所得で計算されます。
12月の終わりまでに確定した利益に基づいて、翌年の確定申告や住民税として降りかかってきます。
日本国内のFX口座では、税金は20.315%(復興特別所得税0.315%を含む)が課税されます。場合によっては、健康保険料や年金掛け金が上昇します。
もし、間違って1月に大損失を出し、昨年分の利益も含めて吹き飛ばしてしまった場合、税金の支払いだけが残り、最悪の場合は自己破産に追い込まれてしまいます。
そのため、12月末に口座に残った資金について税金を計算して除いておく必要があります。
もう一点、こちらはそれほど心配ありませんが、含み損がある場合も翌年に大きな確定損を出して税金の支払いに影響が出る可能性があるのなら、損切りをしておく必要があります。
必要な費用は支払う
株式の長期投資にオールカントリーETFや米国株ETFがあるのと違い、FXには明らかな王道はありません。
結構詐欺も多そうですが、投資顧問や有料の情報チャンネル、書籍、ツール、機材等をできるだけケチらずに初期投資したいところです。
1か月で既に、100万円分は使ってしまいました。
パソコン新規購入2台、自動取引プログラム数個、タブレット2台と通信用SIMカード、テキスト類、有料サブスクリプションサービス、Windows VPSなど・・・。
将来への投資ですが、これも含めて黒字化できるように頑張りたいです。
長期保有のスワップ狙い
強くは推奨されない使い方で、破綻する可能性もありますが、スワップポイント狙いで高金利通貨を長期保有する手法をまずは実践していきます。
昔から取引できた高金利通貨に、南アフリカランドとトルコリラがあり、クロス円ロング取引で金利差分の収入を得る方法です。
ただ、昔からのこの方法は、高金利が得られるものの、特にトルコリラは金利よりもずっと高い割合で毎年価値が落ち続けていて、長期保有しても含み損が増えていくものでした。

トルコリラから日本円へ。
南アフリカランドも長期的には対円で下落傾向にありましたが、最近持ち直しているようで、うまくスワップポイント投資できている人もネット上にはいました。

南アフリカランドから日本円へ。
メキシコペソ円
対してメキシコペソ円のロングは、スワップポイントが2024年1月現在、レバレッジ1倍で10%以上つくこともある通貨ペアです。

メキシコペソから日本円へ。
他の高金利通貨と比較すれば比較的安定しており、メキシコは各種天然資源に恵まれていて米国、カナダとNAFTAで関係も強いです。
世界経済が低迷すると原油価格が下落したリ、鉱物価格も下落する可能性が高いので、2020年のようにペソも下落してしまうかもしれません。
とりあえずの底を過去最低値で現在の半値とした場合で、10万通貨あたり45万円程度のマイナス、万一、国家が転覆して価値がなくなるような事態になったとしても10万通貨あたり85万円程度のマイナスです。
20万通貨程度の保有なら恐らくマイナス許容範囲内に収まります。
10万通貨あたり、政策金利が変わらなければ年間約10万円分のスワップポイントが付くので、そこそこ安定した収益になる見込みです。
ただし、日本が利上げに転じて政策金利が上昇した場合、アメリカが明らかに不況に陥って世界的に景気が悪くなって原油などの価格が暴落した場合にはペソが大幅下落する可能性もあります。
レバレッジ1倍では、期待する収益が得られないため、レバレッジをかけていくことになります。
- レバレッジ5倍(年利50%):証拠金100万円で約58万通貨=1400pips下落でロスカット
- レバレッジ7.5倍(年利75%):証拠金100万円で約87万通貨=1000pips下落でロスカット
- レバレッジ10倍(年利100%):証拠金100万円で約1150万通貨=700pips下落でロスカット
損失額によらず損切りすることなく、大幅下落した際に追加ポジションを持てる必要があるので、証拠金少額スタートで最高レバレッジ7.5倍まで、下がってきたときに少しづつ買い増し方針でやっていこうと思います。
FX裁量取引
挑戦はしてみますが、損失が拡がらないようにしたいです。
自動売買を主軸にしますが、裁量取引でうまく行くパターンなどから、自動売買のストラテジーに反映できることもあると思います。
ただ、自動売買分の損切りは、基本的には裁量取引で行わないようにします。理由は後述します。
FX自動売買
色々試行錯誤しようと思いますが、自動取引は人間であれば損切りするポジションを抱えきれなくなるまで持ち続けるプログラムのものがかなり多いです。
そのため、シミュレーション計算を十分にしてからデモ口座で運用し、実際の取引で使ってみる方向で行く予定です。
自動取引にもいろいろあります。
過去に「AI自動取引」をうたう某証券口座を開設してみてみたら、好成績で人気の取引戦略がポジションを持ったまま何もしない、いわゆるガチホだったのを見た記憶があります。
プログラムで取引するものは、
- Pythonなどのプログラムと証券会社のAPIを使用するもの
- Metatrader4
- Metatrader5
- cTrader
- その他証券会社独自のもの
等があります。
取引戦略を購入できるのは、MetatraderかcTrader、もしくは料金を支払ってコピートレード(月額、取引量、利益に対して割合で費用が掛かる)のようなものです。
Metatrader 5(MT5)
日本国内では主にMetatrader4(MT4)が販売されていますが、海外に目を向けるとMetatrader5(MT5)も広まっています。
MT4とMT5は同じブランドのバージョン違いですが、MT5の方が全体的に高機能で、特に二つ大きな違いがあります。
- MT5では、経済指標を避けるプログラムが多く開発されている
- MT5はストラテジーテスター(過去データの検証)が高機能
経済指標を避けるストラテジーが多い
MT4にも経済指標を避けるストラテジーは存在していますが、MT5の方が多いです。経済指標の発表で大幅な損失を被るプログラムは多いので、リスク軽減に有効です。
ストラテジーテスターでのバックテスト(過去データ検証)が高機能
MT5で使用する過去データは、数年前までという制限はありますが取引ごとの記録で、スプレッドも同時に記載されています。
一方、MT4では代表値だけで値動きが記録されていないデータを使うため、過去データではうまく行くはずだったプログラムが実口座では全くうまく行かないという事態が多くなります。
市場の状態は変わっていくので、過去の戦略が通用しなくなることはよくありますが、MT5ではデータの品質のためにうまく行かない確率が低いです。
また、過去データ検証をCPUで並列計算できるようになりました。
GPUで並列計算する仕組みも実装されているらしいですが、実際のストラテジーでは残念ながら使えません。
さらに、自分のネットワーク上のパソコンのCPUパワーを借りて計算することもできる他、有料ですがクラウドで計算してもらうサービスもあります。
実際使用してみましたが、自宅のパソコンでマルチスレッド稼働でかなり高速化します。
8コア16スレッドのAMD CPUでは10-14倍、16コア24スレッドのIntel CPUでは15ー20倍の速度で計算してくれます。
その分、データが細かくなっているために計算量が増えていますが、シングルコアで1週間かかる計算が1日で、1か月かかる計算が2-3日で終わります。
計算用に新しいパソコンを2台買ったので、最適化が捗る予定です。
自動売買の基本方針
自動売買は通常使用している限り、必ず、全て、いつか口座が破産します。明日破綻するか、1か月後か、1年後か、10年後かはわかりません。
レバレッジをかけなければ口座の破綻はしませんが増えないので、意味があまりありません。
ただ、レバレッジをかけるとその分利益も大きくなる可能性がある一方、資金の減少も大きくなります。
また、レバレッジが何倍であろうと、運用している資金量に応じて損失額が決まります。
クロス円で10万通貨持っているなら、10pips(0.1円)の動きで1万円の損益が生じることは変わりありません。
レバレッジの違いは、証拠金がいくら必要かと、どれだけ値動きした場合に強制ロスカットされるかという2点です。
自動売買時には、資金を分散して投入し、稼いだ分を口座外に出していく運用が基本になるようです。できれば、最初に投入した資金がなくならずに増えていくのが理想ですが、どうなるかはわかりませんので、できるだけ分散する方が低リスクになります。
とりあえず以下のルールを決めて運用してみようと思います。
- ストラテジーをデモ口座で運用してみる
- うまく行かない場合は、口座の種類をいろいろ試した後、再テストに回すか諦める
- 投入資金を5分の1(理想的には20分の1)に分けた資金プールから投入し、全損したら補填する
- 特に複利を狙うストラテジーの場合は、常にいつでもロスカットされる危険が伴う
- 口座資金を出金するまで、税金の対象にはなるが確定益ではないと考えた投機である
- 投入資金プールが減っている場合、回収できるまで、週末に利益の半分を資金プールに戻す
- 投入資金プールが充足したら、100%増えるたびに利益の50%をプールに入れてプールの1回分を10%増やす
- 投入資金額が我慢できない額になった場合や、資金プールがなくなりそうな場合は、余剰分を他の投資に回すか、税金用の引当金として残す(普段使わない銀行口座か、証券口座へ)
- 2024年末に増えていたなら、税金分を考えて資金を取り出して引当金
- 2024年末に再検討する
取らぬ狸の皮算用とはいえ、全損リスクもあって翌年の納税に支障をきたすこともありうるので、しっかり決めておきたいと思います。
自動取引分の自己裁量での損切り・追加資金投入
基本的に自己裁量で損切り・追加資金の投入は行わない方針で行きたいと思います。
自動取引が動かなくなってしまった場合:損切り検討
今テストしているナンピンマーチンと言われるタイプのストラテジーでは、明らかにトレンドが急転して逆行したまま継続した場合に、ナンピンの許容量が終わってから300-500pips離れても自動取引では損切りされず数か月ホールドして口座破綻というパターンが見られます。
そのように、すぐに戻らなさそうなポジションで固まってしまった場合にはポジションの解消(損切り)を考えます。
短期間での損切りは行いません。損切りに移行する期間は、もうデータを検討してからストラテジーに応じて決めたいと思います。
よく使うボリンジャーバンドを考えたとき、メインのプラスマイナス2αのラインは95.4%です。2αラインはかなり頻繁に横切る印象です。3αの99.7%ではかなり珍しい気がします。
大きな含み損を抱えたまま1週間以上経過してから復活した記録のうち、99.7%というのを基準にしたいですが、基準があいまいなので、ポジションの保有期間をプロットした図をみて決めるようにしても良いかと思います。
絶対に戻らない根拠がないなら、ストラテジーテスターでも証拠金の含み損が90%近いところから復活するシナリオが多くあります。損切りは禁物です。
逆に、近い将来に戻る可能性があるレベルなら、資金を追加投入して戻るまで待つということも絶対にないとは言えません。
例えば1ドル76円に戻るまでロスカットされないように資金を投入しなくてはいけないのであれば、恐らく100年経っても回収不能です。
史上最高値ほどでないとしても、戻るまでに数か月や年単位でかかるかもしれないのなら、追加資金の投入は機会損失の方が大きいと考えられます。
予定では、FXにかけられるプール資金のうち一部だけで取引する予定です。意味がないので、放置して別の口座で新しく取引を開始する方がベターです。
新しい口座で開始するのにかかる費用と天秤にかけて考えたいと思います。
但し、日本国内業者の口座で行った場合に限りロスカット時に借金になることがあるので、放置ではなく追加証拠金の差し入れか損切りをしないと想定外の損失を被る可能性があるので要検討です。
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